やはりコットはコットだった・・・
カリフォルニア州カーソン スタブハブセンター
WBO世界スーパーウェルター級王座決定戦
亀海喜寛 0(108-120,109-119,110-118)3 ミゲールコット
やっぱWOWOW入りなおすべきだな・・・絶対観るべきだった。
でもコットは抜群のうまさで亀海に仕事をさせず、自分だけダメージングブローを当てていた・・・うまいとしか言いようがない・・・
あれだけ亀海前出てプレッシャーかけていったのに逆にカウンター打ちこまれて止められてしまうという・・・
パンチの角度が有り過ぎ。そして決まったコンビネーションがないのに多彩すぎ。
接近戦でも隙間にパンチを入れてきて、離れたら離れたで亀海がどれだけスリップしてもさらにパンチ伸びてきて捉える・・・
ミドルにあげたコットにはセルヒオマルチネス戦以外は力を感じなかったが、つーかでもセルヒオマルチネスKOだからな・・・やはりレジェンドだった・・・
サイズの小さい相手にアウトボックスされたのだからほんとに力の差を感じるな・・・でも亀海だからここまでこれた・・・むかーしライト級以上で世界戦とるとしたら小堀と亀海と木村登勇だと思ってた時期があったが壁は厚いな・・・
まだチャンスはもらえると。だから最後まで頑張りぬいてほしい。しかし無念・・・
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“レジェンド”に完敗を喫した亀海喜寛
中量級以上にある世界トップとの隔たり(sportsnavi)
宮崎正博2017年8月28日(月) 12:00
正しい答えはたった一つしかない。“レジェンド”は“レジェンド”だったのである。その力は圧倒的だった。
コットは2年弱のブランクを経てのカムバック戦。また12年以降の戦績は3勝3敗の五分にすぎない。さらに10月には37歳にもなる。日本のファンに希望を与えたそんな数字も、些末(さまつ)なデータに過ぎなかった。
「強かった。少しは力が落ちているかと思っていたけど、まったく落ちていなかった。そりゃ、かなわないよ」(本田明彦・帝拳ジム会長)
21世紀の中量級ボクシングで、コットの存在感は五指に入る。手堅い守りに、素早いステップ、当たるを幸いに倒しまくるハードパンチ。出身地プエルトリコでは、長くトップヒーローだった。フロイド・メイウェザーJr.(米国)、マニー・パッキャオ(フィリピン)を始めとした、歴史的な強豪と繰り返し戦ってきた。そんなコットがベスト、もしくはベストに近い状態でリングに上がってきたら、栄光のハードルは果てしなくも高くなるのも当然だ。
攻防兼備の強打者として日本では人気絶頂にあった亀海が、活動の軸を米国に移したのは6年前。世界に通じる力を身につけたかったからだ。ただし、亀海のその後のキャリアは苦労の連続だった。在米戦績3勝3敗2引き分け。日本ではいつしか“過去の人”にもなりつつあった。
実際、もう34歳である。それでも自分の可能性を信じ抜き、年間最高試合の声も上がったヘスス・ソト・カラス(メキシコ)戦の痛快TKO勝利を手に、このビッグチャンスに臨んだ。だが、トップスターとの力量差をひたすら見せつけられる。
亀海は勇敢に戦った。普段はテニス専用として使われる屋外アリーナに集まった7659人の観客は、コットという時代のスポーツヒーローに絶え間なく声援を送り続ける。そんな逆風にもめげず、とにかく前に出た。
「僕が勝つには乱戦に引き込むしかない」と出発前の日本で語ったとおり、スッポンのように食らいついた。序盤戦からコットをロープに押し込んで、腹、顔面と重い左右のパンチを打ち込んだ。
だが、コットの反応が素晴らしい。巧みに上体を揺るがし、ひざを上手に折り曲げて、急所には絶対に当てさせない。亀海の攻撃の間隙(かんげき)をついて、右クロス、ストレートで急襲する。カリブの英雄の最大の武器とされる左フックをおとりに使ったり、左右を細かくブロックにまき散らして、ライバルの注意を散漫にさせた上で、右のパンチをねじ込んでくる。さらにすきを見ては横にステップを切って、さまざまなポジションから正確なブローを突き刺す。
技巧レベルで格段の違いがあるのは明らかだ。ただし、亀海のアタックの連続にコットの心が折れる可能性もある。それも一縷(いちる)の望みに過ぎなかったことも、その後の展開で、とことん思い知らされた。ひしめくスターたちのサバイバル戦を戦い抜いてきたコットはハートのほうもスペシャルだったのだ。
5回、亀海はタイミングをわずかに遅らせた右をヒットさせたが、コットは左フックから右ともっと強烈なパンチでやり返してくる。これも中盤戦、右方向にステップしながら攻めにつなげようとした亀海を、時間差で角度の違う3発のジャブではじいて、その意図をくじいた。緩急を織り交ぜ、角度を違えてさまざまなパンチのコンビネーションを作りだし、コットはいともたやすく亀海をコントロールしていった。
まったくのワンサイド。尋常ならざるスタミナで前に出る亀海だが、もはや何もできないに等しかった。対戦者のパンチが当たる寸前に逆方向に頭を背けてよける高等テクニックのスリッピングアウェーを何度も見せる。それもかわした姿勢のままでしばし仁王立ちし、自分の防御力を強調するのだが、展開の中ではなんとなく浮いて見えたもの。終盤に入っても、亀海は果敢に戦ったが、形勢を逆転する芽は、まるで見えないままだった。
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